今まで、色々な自動化システムを見てきましたが、どうしたら自動化プロジェクトが成功するかの必勝法は、いまだにわかりません。
しかし、どうしたら大失敗するかということは、なんとなくわかってきました。
ここでいう大失敗とは……
そもそも完成しない、完成したがすぐエラー停止してまともに動かない、動くけど使えないシステムのこと
そこで、どのような自動化プロジェクトが大失敗するかというと……
- 完全無人化を目指して、最初から全ての工程を自動化しようとすると、ほぼ大失敗する。
- 人の作業・手技を一切変えずにそのまま自動化しようとすると、ほぼ大失敗する。
- 新たな技術や機能をふんだんに盛り込もうとすると、ほぼ大失敗する。
ということは逆に考えると、自動化プロジェクトを以下のように進めれば、少なくとも大失敗はしないはずです。
- 最初は最小限の範囲のみ自動化する。そしてシステムが動き始めてから自動化の範囲を徐々に広げていく。
- 作業の目的を認識し、機械やロボットが扱いやすいやり方に変える。
- なるべく枯れた技術や機能を採用する。どうしても新技術や新機能を採用する必要がある場合は、システムの設計を始める前にテストを行う。
では次回の自動化コラムでは、最小限の範囲で自動化する場合に、どの工程から取り掛かったら良いかを考えてみたいと思います。